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「生命の科学」ともいわれるインド・スリランカ伝統医学アーユルヴェーダ。予防医学・代替医療にとどまらず、高度な生命哲学としても注目されています。アーユルヴェーダでは、食事法(医食同源)・健康法(ヨガ・瞑想)といった日常生活に関わる内容から、「生命」そのものについてまでが語られています。
アーユルヴェーダの季節のアドバイス「初夏」
アーユルヴェーダの季節のアドバイス「初夏」


草や木が新緑に覆われ、花壇の花も咲き始め、爽やかな風が吹く「初夏」。
寒の戻りもなくなり、太陽の陽射しも少し強くなってきて、芽吹きはじめた木々の緑も増し、もうすぐ夏の季節の到来を感じさせはじめてくれる季節です。

アーユルヴェーダの先生からアーユルヴェーディックな生活を送る上でいただく季節のアドバイス「初夏」は、日本在住のスリランカ・アーユルヴェーダ医師/ガマゲ・モハン先生にお話をお聞きしました。


アーユルヴェーダにおける季節の考え方「初夏」

スリランカ・アーユルヴェーダ(スリランカ伝統医療も含む)における3つの季節の定義は「春」「夏」「冬」です。

秋は、夏と冬の過渡期と考えられる休眠期で、1シーズンとは考えません。

4つ目はどこに行ったと思われるかもしれませんが、自然界には3つの成長や収穫の季節が存在し、4つではありません。
それぞれの季節で、大地は休息をとり、3つの成長と収穫の季節に備えます。



自然は、シーズン毎に人々が活発で健康的な生活を過ごせるよう、それぞれの季節に適した収穫物をもたらしてくれます。

3つの季節それぞれにおける食事も、大自然が何千年ものあいだ変わらずに提供してくれる、それぞれ季節にあった食物をとることで、私たちの食への欲求の調和ももたらしてくれます。

例えば、冬になると、スープやナッツ、温かい穀物、肉や魚などの高脂肪や高たんぱく質食品を求めるようになりますね。
春には、緑の葉のサラダやベリー類など、 自然と、低脂肪の食事が欲しくなります。
そして夏には、日々が長くて暑いので、体を冷やし、エネルギー効率の高い果物や野菜を食べるようになり、炭水化物を多く摂取する食生活に変わっていきます。

初夏は、身体の「火」の要素、「ピッタ」の季節の始まりです。
「ピッタ」の性質は、熱く、軽く、可動性があり、鋭く、油性。
それらは身体の熱を支配し、主に消化、知覚、知能の源となります。

ピッタは夏と同じ性質を多く持っているので、暑さが増しピッタが悪化すると、身体的には、炎症、感染症、皮膚刺激、過敏症、発疹、下痢などが起こりやすくなります。
そして、感情的には、例えば、焦燥感、怒り、不耐性などの症状を頻繁に経験されるかもしれません。


アーユルヴェーダの季節における対処法「初夏」


食生活やライフスタイルを季節に合わせて少しだけ調整することは、こうした季節のトラブルを避け、バランスの良い状態を維持するのに役立ちます。

この時期は原則として、甘いもの、苦いもの、渋味のあるものを選んでください。
辛味・塩味・酸味の強い物は、制限または回避することをお勧めします。
唐辛子、ニンニク、乾燥ショウガ、マスタードシード、アサフェティダ等の辛い香辛料、酵母を含むパン、発酵食品、カフェイン、アルコールなどは、避ける方が良いでしょう。


1日に十分な水を飲んでください。
ただし、アーユルヴェーダでは、非常に冷たいドリンクや氷は、消化のための火を消してしまうと考えられています。
最適な健康状態のためには、常温の飲み物を飲むことをお勧めします。

酸っぱい果物や柑橘類の果物ではなく、リンゴのような甘い果物が良いでしょう。

生のタマネギ、トマトのような野菜よりも、キュウリ、ホウレンソウ、セロリ、ズッキーニのような甘く苦い野菜をたくさん食べると良いでしょう。

玄米ではなく、白米、ワイルドライス、バスマティライスをお勧めします。
ライ麦、トウモロコシ、キビの代わりにキノア、オオムギ、粟などがお勧めです。

乳製品はギー、牛乳、ヤギのミルク、無塩バター、無塩チーズが良いでしょう。
アイスクリームは・・・時々であれば大丈夫ですが、あまりおすすめ出来ませんね。

サワークリーム、バターミルク、塩漬けの乳製品は、特に夏にはお勧めできません。

動物製品は、適量の鶏肉や淡水魚、卵白など白身に限定してみてください。

パクチーやフェンネルのような冷たい香辛料を豊富に使用してください。

唐辛子、マスタードなどの香辛料の加熱は避けてください。
生姜は大丈夫ですが、乾燥生姜はお勧めしません。

ナッツ類は、アーモンドを選んでください。 これらは、より健康的に摂りたい場合は、水に浸して皮を取り除いてください。

この季節はカモミール、タンポポ、フェンネル、甘草、ミントティー等が良いでしょう。

もしアルコールを飲む場合は、適量のビールかドライホワイトワイン程度にしましょう。
コーヒーはお勧めしませんが、どうしても飲みたい場合は、消化をサポートするために、カルダモンでコーヒーに甘味を加えるなどすることをおすすめします。

コリアンダー
コリアンダー(Coriander)

別名:香菜(シャンツァイ)、パクチー、ダニヤ(Dhaniya)。
説明:別名「カメムシソウ」の名もあるとおり、独特の風味があるため、人によって好き嫌いが大きく分かれます。葉にはカロチンやビタミンが豊富に含まれており、胃腸のはたらきを促し、新陳代謝を活性させる作用があります。

カルダモン
カルダモン(Cardamon)

別名:ショウズク、エライチ(Elaichi)。
説明:チャイの香りづけによく使われますが、料理や飲み物にあまり香りを立てると薬臭くなります。疲労回復や整腸作用があり、冷性で身体を冷やすはたらきもあります。油分を除く効果もあり、食事の後の口直しにも適しています。



(取材協力)
 エムランカ アーユルヴェーダ
 http://mlanka.wixsite.com/mlankaayurveda
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エムランカ アーユルヴェーダでは、西荻窪を中心に、スリランカの家庭料理教室やアーユルヴェーダのセミナー・ワークショップ開催、アーユルヴェーダサロン運営などをおこなっています。

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