予防医学、代替医療、生活の中の食事法(医食同源)・健康法(ヨガ・オイルマッサージ・瞑想など)で注目されるインド・スリランカ伝統医学アーユルヴェーダの情報サイト「アーユルヴェーダライフ」
アーユルヴェーダ・インド、スリランカ伝統医学|アーユルヴェーダライフ(Ayurveda Life)
「生命の科学」ともいわれるインド・スリランカ伝統医学アーユルヴェーダ。予防医学・代替医療にとどまらず、高度な生命哲学としても注目されています。アーユルヴェーダでは、食事法(医食同源)・健康法(ヨガ・瞑想)といった日常生活に関わる内容から、「生命」そのものについてまでが語られています。
コラム「生活の中のアーユルヴェーダ」

アーユルヴェーダライフ・コラム ~生活の中のアーユルヴェーダ~
「『タルパナ』太らせるためのアーユルヴェーダ」
ルナーシャ 関充子さん - 第1回 -
(テキスト・写真|ルナーシャ 関充子さん)
初めまして。
今回からコラムに参加させていただく事になりました、アーユルヴェーダセラピスト・関 充子です。

近頃は、現代の生活習慣病が重なりメタボリックシンドロームなどの栄養過多による病気に注目が集まりがちですし、見た目のスリムな格好良さを求めて痩せたい願望を助長させる広告も沢山あります。

けれどもその一方、痩せていて見た目は素適だけれど身体が弱い。
太りたいのに痩せている。
とういうことで、悩んでいる方も実は沢山いらっしゃいます。

そんな方達は概して食が細く栄養が身体の細胞の隅々まできちんと行き届かず、疲れやすく免疫力がなくて病気がち・・・。
30代後半から50代にかけて多いようですが更年期と相まって、これからの加齢が心配ですね。

アーユルヴェーダには肥満からくる病気を改善させるための痩せさせる療法(アパタルパナ)と、その正反対の太らせる療法(タルパナ)があります。

いずれもその目的は“健康で幸せな長寿”。

身体が弱く体力がないと、やりたいことができず、行きたいところへ行けず、在りたい自分でいることができなくなってしまいます。
長生きしても“健康で幸せな”とは言えなくなってしまいますね。

痩せている人、体力のない人にはまずは“体に栄養を与えること”がアーユルヴェーダの目指す健康長寿の第一歩です。

太らせる療法のひとつの方法として、薬草オイルでのマッサージがあります。
オイルマッサージというと毒素排出というイメージがありますが、身体に栄養を与えること、太らせることも重要な目的でブリンハナ(vrimhana)とかタルパナ(tarpana)と呼ばれます。
適度に温めた薬草のオイルでマッサージをすると滋養に満ちたその効能が皮膚から体内に浸透し体を支える一つ一つの細胞に栄養を与えていきます。

さらに栄養させる療法(タルパナ)では、身体の外側からのオイルマッサージだけでなく身体の内側から栄養を取り入れる毎日の食事がとても大切です。

とはいえ、慢性的に痩せていて身体の弱い人にいきなり栄養価の高いものを食べさせても身体に栄養がつくことにはなりません。
身体の状態や、消化力、体質、季節をみながら急がずゆっくりと治療を行うべきとしています。

アーユルヴェーダでは、口から入った食べ物が身体の組織になっていくには順番があり、次のように示しています。

血漿→血液→筋肉→脂肪→骨→骨髄→精液・卵子

食べた物はそれぞれの場所で組織となり栄養され、要らないものは排泄物として体外に排出され、次の場所に向かいます。

そして、この一連の流れに必要なのが“消化していく力”です。

消化する力が弱いと口から入った食べ物は、身体の組織や栄養にならずそのまま排泄されてしまうか、未消化のまま体内の管に蓄積し毒素となりやがては病気として現れてきます。

ちなみに子孫繁栄のための精液や卵子は生成される組織の順番の最終段階。
栄養が届くのに一番時間がかかる場所でもあるので、消化力の弱さが不妊の一因ともなっているのかも知れませんね。

身体が弱く体力がない人には、元々この大切な消化力が弱い人が多いようです。

食べた物が栄養として身体の一部になり、不要なものがきちんと排泄されるように、まずはアグニ(agni)と呼ばれる消化の火を整えることが大切になります。

ご自身の消化力を考えるために現在のアグニ(消化の火)の状態がどんなだか、観察してみましょう。

・適度に食欲がある?
・適度に喉が渇く?
・胸焼けやげっぷが沢山出たりしない?(匂いのないげっぷが少しならOK)
・排泄がきちんとされている?
・体が軽くやる気がある?

No。。。があればアグニが弱っている証拠。
身体に栄養を取り入れる準備として、アグニを強くするために消化力を上げることから始めます。

アーユルヴェーダでは食欲増進/消化促進を「ディーパナ・パーチャナ」と言いますが、アーユルヴェーディック料理と言われる料理やお茶に頻繁に生姜や黒胡椒・クミンなどのスパイスが使用されるのは、消化力を上げる「ディーパナ・パーチャナ」の作用があるからです。

例えば消化の火を高めるためのクミンのお茶の作り方をご紹介しますね。

 

クミンシード小さじ1を小鍋で乾煎りして、カリっとして香りが出てきたらお水200ccを入れます。

 

沸いたら茶こしで濾して飲みます。

 

クミンは胃の痛みや、お腹の張り・吐き気を改善する作用もあります。

このようなスパイスを利用して、徐々にアグニ(消化の火)を立て直しつつ滋養のある食べ物を摂るようにしましょう。

アーユルヴェーダの古典には滋養を与える飲み物として、肉のスープやミルクやギー、ホエイ(ヨーグルトの上澄み液)などが書かれていますが、ここ日本では、昆布や鰹節、いりこなどからとった和風出汁が取り入れやすい飲み物です。

和風出汁には旨味成分のアミノ酸やビタミン、ミネラル、カルシウムなど体に必要な栄養分がたっぷり含まれているのでスープジャーに入れて持ち歩くのもおすすめです。

見た目がちょっと太っていても痩せていても、健康で幸せに生きられるのが一番ですね。

いつも消化の火を整えて万全な態勢で身体に滋養を与え“健康で幸せな長寿”を目指しましょう。

アーユルヴェーダサロン・ルナーシャ 関充子

(アーユルヴェーダサロン Runasa/ルナーシャ)
http://www.ayurveda-runasa.jp/

(ブログ)
http://ameblo.jp/runasa-ayur/



(コラム執筆)
お名前(facebook) アーユルヴェーダサロン・ルナーシャ 関充子さん
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